富士山林道 富士線
雄大な景観が楽しめる、富士山の舗装林道の一つです。
スタート地点は富士浅間神社の脇の浅間神社東交差点になります。ここから吉田口登山道に並行して自動車が通れるように整備された県道701号線を中の茶屋に向かって登っていきます。
途中には富士パインズパークという大きな公園もあります。富士周りを緑に包まれ、正面には富士山が見え、傾斜は5~6%となる、2車線の広い道路が続きます。約4.5㎞ほど登ると中の茶屋に到着します。
中の茶屋の手前で林道滝沢線が左に曲がっていきますが、そちらは行かずに、今回はそのまま中の茶屋の前の砂利道を進みます。砂利道は数十メートルほどで、すぐにコンクリートの舗装路になりますので、そこまでは心配なら自転車を降りて押していくのがいいでしょう。
荒れたコンクリートの舗装路を約1kmほど登ると、右へ曲がれる未舗装路が見えてきます。そこの道をのぞき込むと、20mほど先に、3枚目の写真のような林道富士線の起点が見えてきますので、そちらへ進みます。
この地点には特に何も標識がないことから、間違えないようによく注意して確認しながら進んでください。そのまま進んでしまいますと、馬返しに到達して通行止めとなります。
林道富士線の起点より先は全線舗装された1車線の林道となります。少し走るとスバルラインの1合目下駐車場付近が見えてきます。スバルラインの橋架下を過ぎ、さらに走っていくといくつかの舗装林道とぶつかりますが、基本的に直進していきます。標識が出ていますので、間違うこともないでしょう。この付近は傾斜も緩く、また木が多いので景色が見渡せませんが、緑に囲まれ気持ちよく走れます。
しばらく進むと、だんだんとカーブや若干きつい傾斜が現れてきます。周りの景色も植林から自然林が目立ちだし、富士山特有の溶岩の岩肌が目立ってきます。ヘアピンカーブでパッと開けた地点からは本栖湖周辺などが見えるようになってきて、さらに登っていくと直線の道でいきなり全方向に景色が開ける地点に到達します。
大体標高1800m付近となりますが、北西には遠くの方に八ヶ岳の峰々が広がっているのが見えます。さらに本栖湖や竜ヶ岳、鳥帽子山といった景色が続き、南の方へ目を移していくと、朝霧高原付近の景色が広がっているのが見えます。背後を見れば雄大な富士山がそびえ立ち、実際に天気のいい日にこの場所に行って見てみないと伝えきれない風景が広がります。
景色を堪能した後に、2Kmほど進んでいくと、富士線の起点より15.5kmほど走った地点で標高1,870m付近となる最高地点に到達します。そこから1.5kmほど下ると林道富士線の終点となり、林道軽水線に繋がります。林道軽水線は下っていけば道の駅なるさわ付近に出る事が出来ますので、鳴沢経由で戻ることもできます。
天気が良ければ富士山の雄大な姿を十分堪能でき、歴史を感じながら走る事が出来るので、お勧め度は5とさせていただきます。なお、冬季閉鎖期間がありますので、”県営林道富士【フジ】線”の道路規制情報を確認してから行くようにしてください。
また富士線の手前に未舗装地点が2か所存在していることと、林道ですので、グレーチングの継ぎ目や落石、舗装の荒れには十分注意して、できれば2人以上で登るようにしてください。
星隆伸