四尾連湖峠(しびれこ)
山頂にある神秘的な湖、”四尾連湖”を目指して登っていく坂です。”道の駅富士川”に駐車し、自転車で富士川大橋を渡り、1kmほど行ったところにある2つ目の信号のある十字路を右折するとスタート地点に到着します。
比較的交通量が少なく、信号も無く、舗装もきれいでほとんどが2車線という、とても自転車で走りやすい坂です。地元のロード乗りの格好のヒルクライム練習場となっています。
ゴール地点の四尾連湖には、”水明荘”、”竜雲荘”という2つのキャンプ場があり、簡単な食事からバーベキュー等も楽しめます。仲間で登って湖畔でバーベキューというのも楽しいと思います。
十字路を右に曲がると電光掲示板と四尾連湖まで10kmの看板が見えます。そこをスタートに登り始めます。最初は緩やかな直線の登りですが徐々にきつくなり、カーブが見え始めると斜度が8~10%のキツい坂になっていきます。
頑張って登っていくと少し九十九折れの区間が出てきて少し緩やかな登りとなり、その先のトンネルを抜けると少し下りが出てきます。下りきった付近は民家が集まった集落となっていますので、スピードを出しすぎず歩行者に注意してください。
集落を過ぎると斜度5%ぐらいの登りとなり、そこから4Kmぐらい、登りが続くこととなります。登っていくと数か所分岐が出てきますが、いずれも本線を目指して直進します。数か所で富士川町や櫛形山方面を一望できるポイントが現れますので、景色を楽しみながら上がっていきます。
下り区間になりそのまま進んでいくと、橋の手前に浄身石という湧き水があります。昔、木花咲耶姫が富士の噴火から難を逃れるために四尾連湖へ向かう途中に産気づいて、ここで無事出産し、浄身石に座して身を清めたそうです。それ以来、子供が生まれてから1週間以内にここの水で体を清めると、母子ともに健康に育つと言われています。
浄身石を過ぎて最後の集落を過ぎると斜度7~8%の坂が1.5Kmほど続き、頑張って登っていけばゴールの四尾連湖に到着します。ゴール地点にはトイレと水場が整備されています。ここの水で顔を洗ったり、飲んだりして体を癒せます。
ゴール地点から左に未舗装路を下っていくと、竜雲荘と水明荘の2つのキャンプ場に出ます。どちらでも軽食や飲み物もありますし、ベンチもありますので休憩してから湖畔を散策するのもまた楽しいです。
四尾連湖は冬でも凍結に注意しながらですが登ることもできますし、夏は避暑地として最高の場所です。遊歩道が整備されていますので、四尾連湖まで車で来て、あたりの山をハイキングする拠点としてもいい場所です。
下りは注意しながら、元来た道を下るか、途中で身延町方面や旧六郷方面へ降りることもできます。
ビューポイントが少し少ないですが、1年中楽しめ、比較的安全に走る事が出来、補給ポイントも整備されたヒルクライムポイントですので、評価は5とさせていただきます。
星隆伸